日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年6月23日プレゼンを成功させる3つのポイント

 

★プレゼンはぜひ成功させたいもの


日本話し方センターには「プレゼンの時に緊張して上手く話せないんです」という人が数多く受講されています。プレゼンは相手に理解してもらうだけで不十分です。自分が考えた企画や提案をプレゼンする場合は、決定権を持つ人にプレゼン内容を納得してもらわねばなりません。また、セミナーの講師をする場合は、聞き手になるほどと思ってもらわねばなりません。こう考えると、プレゼンは話す場面としてはかなり大切であり、かつハードルが高いものです。ぜひ相手に伝わる話し方で成功させたいものです。今回はそのためのポイントを3つご紹介します。


★伝えたいことを明確にする


まず1つ目は、プレゼンで伝えたいことを明確にすることです。
聞き手に何を伝えたいのかわからない話に時々遭遇します。私が以前参加したセミナーもそういうものでした。テーマは今後の中小企業の経営に関するものでしたが、講師は現状の企業動向や政府の施策などをバラバラと並べて話をしていました。環境変化の話をしたかと思えば、今の話とは関係ない会社アンケートの結果を紹介するなど。それぞれは大事な話かも知れませんが、次々に関連性のない話があり、結局何が言いたいのか分からず、疲れてしまいました。

人は何かを理解する時、それを短い言葉で掴もうとします。上のセミナーのように一見バラバラに思えるものでも、「では、今申し上げた環境の変化に対して企業はどういう対処すればよいか、お話します。それは、顧客提供価値を見直す、ということです」と、話の主旨を短い言葉で伝えると、その後の解説が格段に理解しやすくなります。まず何を伝えたいのかを明確にし、それを短い言葉で伝えるようにしましょう。

 

★スライドに書いてあることを読む


2つ目は、スライドに書いてあることをきちんと読み上げることです。
プレゼンする人はスライドを作成しているので、その内容をよく理解しています。そのため、スライドに書いてあることをただ読み上げるだけではつまらないし価値がない、と思ってしまいがちです。しかし、聞き手は投影されているスライドをその場で初めて見ますので、書いてあることを読もうとします。従って、プレゼンをする人が書いていないことを話してしまうと、聞き手は読めばいいのか、聞けばいいのかわからなくなり、結局どちらも理解できなくなってしまいます。なので、プレゼンする場合は、まずスライドに書いてあることをきちんと読み上げて、聞き手の認識レベルを自分と同じにしましょう。その上で必要な補足説明をすれば、聞き手はストレスなく話を聞くことができます。


★キーワードを繰り返す


3つ目は、大切な言葉を強調しながら繰り返すことです。
プレゼンでは、これはぜひ記憶に留めて欲しいという重要なキーワードを話すことがあります。しかし、多くの人はこうした大切な言葉も他の言葉と同じスピードで1回だけ話して終わってしまいます。しかし、これではその大切な言葉が聞き手の記憶に残りません。全ての聞き手が常に集中して一言も聞き漏らさずに聞いている訳ではないからです。それまでの話を聞いてちょっと考えていたり、全然違うことが頭をよぎってそちらに気を取られたりしていることは十分にあり得ます。また、プレゼンする人の滑舌が悪いと、聞き手が集中して聞いていたとしてもキーワードが聞き取れないということもあるでしょう。従って、記憶に留めて欲しい大切な言葉は、できれぱその部分だけゆっくりと繰り返しましょう。聞き手が大事なことを聞き逃すことがなくなり、話をよりきちんと理解することができます。

 

★相手の立場に立った話し方を学びましょう!


以上、セミナー講師が気をつけることを3つお話しました。これらに共通していることは、相手の立場に立って話す、ということです。
日本話し方センターのベーシックコース2日間集中セミナーでお伝えしていることは全て「話は相手ありき」という考え方がベースになっています。セミナーで講師をされる方にも気付いていただけることがたくさんあると思っています。ぜひご受講をご検討ください!
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